学校の階段

学校の階段 (ファミ通文庫)学校の階段 (ファミ通文庫)
(2006/01)
櫂末 高彰

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〜あらすじ〜
季節は春―高校生活を楽しく送れるラク〜な部活に入るため見学に余念のない神庭幸宏は、ある日、校内を走り回る「階段部」なるものと出会う。学校非公認、邪魔もの扱いの部にムリヤリ体験入部させられた幸宏だったが、ひたむきに「階段走り」にかける部員たちの姿に自分の中に芽生えた欲求に気づく。「とにかく走りたい!」そして幸宏は駆け出す!ビバ青春の無駄足!真正面から「若さ」を描く第7回えんため大賞「優秀賞」受賞の学園グラフィティ。

〜コメント〜
思わず走り出したくなる! けど、真似しちゃダメだぜ!?

※『学校の怪談』でも“階段”が主人公の話でもありません(どんなんだ


◆レビュー

「廊下は走らない」という校則史上(?)もっともポピュラーな禁忌をあえて破り捨て、
山場に建てられた複雑な学校内を、まるで障害物競走のようにして駆け抜ける部活

それが“階段部”なのです


久々に、読み続けたくなる、止めるのが惜しいと感じられる作品と逢いました

思わず外に飛び出して走りたくなるような作品です


「ようするに、足の速さなんでしょう?」と、誰もが思うことを、代弁する主人公・神庭幸宏

しかし――

「やれやれ。素人はこれだから」
「甘いわね。新発売のエクレア並みに甘いわね」
「階段レースはそんな単純なものじゃないわよ」と“階段部”の面々に一蹴されてしまいます


ただ走るのではなく、人間というイレギュラー因子が障害物となり、
単純な“速さ”だけでは勝つことが出来ないのがまた面白い

さらに学校という空間の中、スタートからゴールまでのルートも様々あり、ルールでは、
いくつかのチェックポイントと使う階段の数(上下で数が違うのも特徴)が定められているだけ

事前に得る人の動き(情報)、とっさの判断、運などといった要素も重要になってくる

結構面白い競技だと思います  迷惑この上ないですが(苦笑)


走っているシーンなんかは自然と手に汗を握ってしまいます


文章面としては、一文が短めで、わかりやすいかたちで書かれていて
ストーリーも面白いのでかなり読みやすいです

特に幸宏が入部届を出すシーンが印象的


また、こういう部に対抗してくるのが、やはり生徒会
そこらとのひと悶着も見逃せません


筋肉研究部に笑いどころ全部持っていかれちゃった気がするのも憎めない

「よし来い! 飛び込んで来い! 俺の腹直筋に飛び込んで来い!」

って、そんなこと言うやついるかー!(爆)


文句なしで次巻も購入決定です(笑)


◆評価

ストーリー:A++
わかりやすさ:A
キャラクター:B+
シリアス:B
コメディ:B
レース:A
白熱度:A

オススメ度:AA+


◆名言

1.

「何で階段なんか走るんです!」

「そうだな」
「まだ先があるからだ」

2.

「悪いことだってわかってる。はた迷惑だって小学生でも知ってるよ。でもね」
 幸宏は笑みを浮かべていた。
「走り出したら止められないんだ!」


◆迷言

1.

「カンバ君? どういう字を書くの?」

「神様の神に、庭です」

「ふんふん。ユキヒロは?」

「……幸福の幸に、ウ冠がついた広いって字です」

「ああ、関口宏」

「あ、はい」

2.

「あ……」
「えっ? あのっ」

「うん! やはり、これからが楽しみな三角筋だ」

(他、筋肉研究部全般)

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